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- 経理をやめたいのは私だけ?
- 経理をやめたいけどどうしたらいいの?
- 経理をやめるときに注意すべきことはある?
こんな悩みはありませんか?実は経理をやめたいと感じていても、経理の仕事をやめずに解決できる場合があります。なぜなら経理をやめたい原因は人それぞれだからです。経理の仕事が原因ではなく、今の会社の環境や働き方が悪い場合も。
私は新卒から経理部員として5年以上。経理をやめたいと思うことは何度もありました。
この記事では経理をやめたい人が抱える悩みと対処法、経理をやめるときの注意点について転職経験者の経理部員が解説します。この記事を読むことで経理をやめたいときの対処法が分かり、経理をやめるかどうか判断できるようになりますよ!
結論として、経理をやめたいときの対処法は以下のとおりです。
- 経理業務の効率化に取り組む
- スキルアップに挑戦する
- コミュニケーションを工夫する
- 経理の楽しさを知る
- 同僚や上司に相談する
- 社内異動を検討する
- 転職を検討する
安易に経理をやめて後悔しないように、あなたが本当に経理をやめるべきなのか確認しましょう。
経理をやめたいときにまず考えるべきたった1つのこと
経理をやめたい理由は経理のせい?会社のせい?
経理をやめたいと思ったら、まず理由が以下のどちらにあるか見極めることが重要です。
- 経理という仕事そのものが嫌なのか
- それとも今の会社が嫌なのか
経理の仕事自体をやめたいのか分からないまま安易に転職をしてしまうと、ミスマッチになる可能性が高まります。冷静に自己分析を行うことで、自分がどう行動すれば良いかを考えましょう。一例としては以下のとおり。
理由 | 対処法 |
---|---|
経理の仕事は好きだが、 残業が多くワークライフバランスが崩れている。 | 労働時間管理がしっかりしている会社に転職する。 |
人間関係がうまくいかず、 ストレスを感じている。 | 社風や従業員の人間関係が良い会社に転職する。 |
経理の仕事内容に興味が持てず、 やりがいを感じられない。 | 自分の興味やスキルに合った職種に転職する。 |
転職は大きな決断です。その方向性を間違えると、転職先でミスマッチが起こり後悔する可能性も。そのためにまずは、経理をやめたいと感じる根本的な理由を明確にしましょう。
経理をやめたい人が抱える悩み9選
経理をやめたい人が抱える悩みは、以下のとおりです。
- 経理の仕事が楽すぎて不安
- AIの台頭で経理の将来性が不安
- 繁忙期が忙しすぎてつらい
- 経理がつまらない
- 経理の仕事で頭がおかしくなりそう
- とんでもないミスをした
- デスクワークがつらい
- 人間関係がつらい
- 給料が低くて生活が苦しい
経理の仕事が楽すぎて不安
恵まれた状況に思える「経理の仕事が楽すぎる」という悩み。しかしそこには以下のような不安が隠れているケースが多いです。
- スキルアップできないのではないか
- 毎日同じような仕事で成長の実感がない
- 周りの人より仕事量が少なく肩身が狭い
- いざ転職しようと思ったときにアピールできるスキルや経験がない
- 会社の業績が傾いた時に真っ先にリストラされるのではないか
経理の仕事が楽だと感じるときは新しいスキルや知識を身につける機会が少ない状態です。「経理の仕事が楽すぎる」という不安を感じている人は、自身のキャリアについて真剣に考える必要があります。
AIの台頭で経理の将来性が不安
近年、急速に発展するAI技術。経理業務の効率化に役立つ一方、「自分の仕事がAIに奪われてしまうのではないか」という不安を感じている人も少なくありません。
実際経理業務はAIとの相性が良く、自動化しやすい領域と言われています。以下のような研究発表では、AIに代替される職業として経理関連職が挙げられることも多いです。
2015年に野村総合研究所が「10〜20年後には日本の労働人口の49%がAIなどで代替可能になる。」という研究結果を発表。代替可能性が高い職業として経理事務員も挙げられています。
参考:野村総合研究所:「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
AIの発展により人間が行っていた単純作業が減り、将来的には経理担当者の仕事がなくなるのではないかという不安があります。
繁忙期が忙しすぎてつらい
経理業務は決算期や期末など、繁忙期には業務量が大幅に増加する傾向があります。その理由は以下のとおり。
- 会社が残業体質だから
- 決算業務や税務申告など担当業務が忙しい性質のものだから
- 経理業務に慣れていないから
繁忙期は身体的・精神的に追い詰められてしまう人が多い時期。経理は繁忙期の残業やプレッシャーの悩みを抱えやすい仕事です。
>>経理の仕事が忙しすぎるときの対処法
経理がつまらない
経理の仕事がつまらないと感じている人は少なくありません。その主な理由は以下のとおり。
- ルーティン業務ばかりで刺激がない
- 単純な手作業が多い
- 過去のことばかり考えたくない
- 分かりやすい評価基準がない
- 人間関係の幅が狭くて閉塞的
- 何やっているのかよく分からない
- 会計や数値に興味がない
具体的には以下のように経理をつまらないと感じることがあります。
- エクセルと向き合って数字を入力するだけの毎日に虚しさを感じる
- 顧客と直接やり取りする営業職を見て、自分ももっと人と関わる仕事がしたいと感じる
- 自分が処理した数字が会社の事業にどのように役立っているのかが分からず、モチベーションが上がらない
経理がつまらないと感じることが増えると、やる気やモチベーションが下がって経理をやめたくなります。
経理の仕事で頭がおかしくなりそう
正確性が求められる経理業務。「頭がおかしくなりそう」と感じてしまう人も多いです。日々膨大な量の数字と格闘し、ミスが許されない緊張感の中で働き続けることは、想像以上に負担がかかるから。
具体的には以下のように、経理の仕事で頭がおかしくなりそうな場面は多いです。
- 1円単位で細かい数字の管理が必要
- 期限のプレッシャーが常にある
- 幅広い業務を覚えなければならない
- ルーティン業務が多すぎる
- 正確さとスピードばかり要求されてミスが許されない環境
- 年1回しかない業務も多く、経験を積むのに時間がかかる
- 会計の専門知識と法規制をアップデートし続けないといけない
経理は「頭がおかしくなりそう」と感じることもあります。それが続くと経理をやめたくなるときも…
とんでもないミスをした
経理の仕事でとんでもないミスをしてしまうと、経理の仕事をやめたくなります。経理のミスは会社の業績や信頼にも影響しやすいから。経理はミスをしてもOKという環境ではないことがほとんどです。とんでもないミスの例としては以下のとおり。
- 決算書の数字の桁を間違える
- 売上と仕入を逆に計上する
- 個人の経費と会社の経費を混同処理する
- 消費税の計算を誤る
- 減価償却を忘れる
- 取引先への支払いを二重に行う
- 重要な契約書の保管し忘れる
- 固定資産の計上漏れ
- 税務調査の必要書類を紛失する
経理のミスは深刻です。適切に対応すればカバーできることも多いですが、ミスを恐れるあまり経理をやめたくなる人もいます。
デスクワークがつらい
経理の仕事はパソコンに向かうデスクワーク中心。長時間座りっぱなしでの作業は、様々な問題があります。デスクワークがつらい理由は以下のとおり。
- 長時間同じ姿勢での作業による肩こりや腰痛
- 長時間のパソコン作業による目の疲れ
- 気分転換やリフレッシュがしづらい
- コミュニケーションの機会が少ない
デスクワークにはデメリットもあります。デスクワークがつらい人にとって、経理などの事務職は大変です。
人間関係がつらい
「経理は他の部署と比べて人間関係が楽」と言われることもありますが、実際には職場環境や人によって様々。経理には以下のような悩みもあるからです。
- 上司が厳しくて毎日プレッシャーを感じる
- めんどくさい同僚がいる
- 社内の人間関係が複雑で疲れる
- 経営層や部門長の相手をしないといけない
経理は閉鎖的な環境で正確性を求められる仕事です。そのためコミュニケーション不足になりやすく、他部署との関係性が難しいといったつらい状況になることも…
給料が低くて生活が苦しい
経理は給料が低くて生活が苦しい人もいます。なぜなら経理の給料は会社に左右されやすいから。経理の給料が低いと言われる理由は以下のとおりです。
- 成果が可視化しづらく評価されにくい
- インセンティブがない
- 年功序列の傾向が強い
給与に対する不満は、モチベーションの低下や転職の大きな要因となります。
経理に向いている人・向いていない人の特徴
経理として活躍しやすい人・難しい人にはそれぞれ特徴があります。なぜなら経理の仕事は管理部門の中でも特に専門的だから。経理に向いている人・向いていない人の特徴はそれぞれ以下のとおりです。
- 数字・会計が好き
- 論理的な思考ができる
- コツコツとした作業が得意
- PC・ITに強い
- 自分の意思でスキルアップできる
- 真面目で几帳面
- 計画的に仕事を進められる
- 心配性
- 忍耐力がある
- 口が堅い
- 説明やコミュニケーションが得意
- 数字が嫌い
- 長時間じっとしていたくない
- PC作業が嫌い
- 同じことを繰り返したくない
- 分かりやすい評価基準がいい
- ミスや失敗をごまかしてしまう
- 優しすぎる
経理の仕事では、数字への適性や論理的思考力、忍耐力など様々な能力を必要とされます。経理に向いている人の特徴にあまり当てはまらない場合は、経理以外の仕事の方がよりあなたの個性や能力を生かせるかもしれません。
経理をやめたいときの7つの対処法
経理をやめたいときの対処法は、以下のとおりです。
- 経理業務の効率化に取り組む
- スキルアップに挑戦する
- コミュニケーションを工夫する
- 経理の楽しさを知る
- 同僚や上司に相談する
- 社内異動を検討する
- 転職を検討する
経理業務の効率化に取り組む
まずは経理業務の効率化に取り組んでみましょう。経理をやめたいのは、日々の業務における非効率さが原因の場合もあるから。具体的には以下のような業務効率化の方法があります。
業務効率化の方法 | 詳細 |
---|---|
業務フローの見直し | 非効率な作業工程や重複している作業がないか見直して改善 |
テンプレートの作成 | ルーティン業務はテンプレート化することで、作成や確認の時間を短縮 |
マニュアル作成 | ルーティン業務のマニュアルを作成し、誰でも同じように業務を行えるように |
ツールの導入 | エクセルマクロやRPAなど業務を効率化できるツールの導入 |
業務を効率化することで時間に余裕が生まれ、心にゆとりが生まれます。その結果自己研鑽や価値のある仕事に時間を使えるので、経理をやめたい気持ちも軽くなりますよ!
スキルアップに挑戦する
新しいスキルの習得や自分の専門性を高めるためのスキルアップに挑戦しましょう。スキルアップは仕事への自信を高めるだけでなく、仕事の面白さの再発見につながりキャリアの幅を広げてくれるから。
スキルアップのメリットは以下のとおりです。
- 市場価値の向上
- 担当業務の多様化
- 自己成長の実感
- 社内評価の向上
スキルアップに挑戦することは、経理のキャリアを豊かにするために効果的です。スキルアップによって担当業務の幅を広げて仕事に対する意欲を再燃させることができます。
私もITや英語、管理会計のスキルアップに挑戦しました。その結果業務効率化プロジェクトに参加できたり外資系企業に転職したりとキャリアの幅が広がっています。
>>経理に必要なスキル(準備中)
コミュニケーションを工夫する
コミュニケーションに課題があって経理をやめたいと思っている人もいます。なぜなら経理は閉鎖的な環境で、他部署と関わることも少ない仕事だから。
しかしコミュニケーション方法を工夫することで、職場の人間関係を改善しより働きやすい環境を作れる可能性があります。コミュニケーションを改善するための方法は以下のとおり。
- こまめな報告を心がける
- 連絡事項は漏れがないようにメモを取る
- ツールを活用する
- 困った時は早めに相談する
- 不明点はそのままにせず、積極的に質問する
- 質問する前に、自分で事前に情報を収集しておく
- 相手の話を最後まで聞き相槌を打つなど、聞いている姿勢を示す
- 相手の意見を尊重し、頭ごなしに否定しない
「経理=コミュニケーションしづらい」というイメージは、工夫次第で変えることができます。積極的にコミュニケーションを取り良好な人間関係を築くことで、より働きがいのある環境を作ることができますよ!
経理の楽しさを知る
経理をやめる前に、経理の楽しさを知ることがおすすめです。経理の楽しさを知ると仕事のやりがいにつながり、やる気やモチベーションが高まるから。経理経験5年以上の私が感じる、経理が楽しい瞬間は以下のとおり。
- 月次処理を乗り切ったとき
- 数字が合ったとき
- 業務を効率化できたとき
- 経営層や他部門から頼りにされたとき
- 勉強したことが実務に結びついたとき
- 予定とおりにタスクをこなせたとき
- 取引と数字の動きが理解できたとき
経理をやめたいと感じている人も、まずは「経理の楽しさ」を再認識することから始めてはいかがでしょうか。経理の仕事に対する見方が変わり、やりがいや魅力を再発見できるかもしれません。
同僚や上司に相談する
一人で悩みを抱え込まず信頼できる同僚や上司に相談することで、経理をやめる前に解決の糸口が見つかるかもしれません。同僚や上司から客観的な意見やアドバイスをもらえ、共感してもらえることで気持ちが楽になることもあるからです。
相談する際のポイントは以下のとおり。
- 相談しやすくて信頼できる相手を選ぶ
- スムーズに伝えるために相談内容を事前に整理する
- 感情的になりすぎず冷静に状況説明する
- もらったアドバイスや意見を尊重する
経理の仕事で悩みを抱えている場合は、信頼できる同僚や上司に相談してみましょう。相談することで気持ちが楽になり、解決策も見つかりやすくなります。
社内異動を検討する
経理をやめたいと感じたときは、社内異動を検討することもおすすめです。転職のリスクなく新たな視点や経験を得られるから。経理からの社内異動の例は以下のとおりです。
- 経理から経営企画部門
- 経理から営業部門
- 経理から海外子会社への出向
- 事業所経理から本社経理
- 経理からIT部門
- 経理から人事部門
社内異動は経理の仕事に行き詰まりを感じている人にとって、一つの重要な選択肢。新たな環境で自身の能力を生かしつつ、キャリアの可能性を広げることができます。
転職を検討する
経理をやめたいと強く感じ他の対処法では解決できない場合、転職を検討することも有効です。適切な転職はキャリアの可能性を広げ、仕事への満足度を向上させることができるから。
厚生労働省の調査によると、転職者の69.2%が転職先の「仕事内容・職種」に満足と回答しています。
転職は大きな決断を伴う選択肢です。しかし適切に準備と行動ができれば、キャリアの大きな転換点となり社会人人生を豊かにする良い機会となります。「経理をやめたい」という思いを、前向きなキャリアパスにつなげていきましょう。
経理をやめる前に確認するべきこと
経理をやめる前に確認するべきことは、以下のとおりです。後悔しないよう、焦ってやめる前に確認しておきましょう。
- 経理をやめたい理由は?
- 経理をやめる以外の対処法では無理?
- 退職のタイミングは適切?
- 経理や社会人としてのスキル・経験は十分?
経理をやめたい理由は?
経理をやめたいと感じるとき、まずはなぜやめたいのか理由を明確にすることが大切です。経理をやめることは社会人人生で大きな決断になるから。
経理をやめたい理由を整理して、どうすれば自分にとって良いのかを考えましょう。具体的にはやめたい理由を書き出してみることがおすすめ。経理をやめたい理由の例としては以下のとおりです。
- 経理の仕事が楽すぎて不安
- AIの台頭で経理の将来性が不安
- 繁忙期が忙しすぎてつらい
- 経理がつまらない
- 経理の仕事で頭がおかしくなりそう
- とんでもないミスをした
- デスクワークがつらい
- 人間関係がつらい
- 給料が低くて生活が苦しい
経理をやめたいと感じる理由を具体的に書き出すことで、問題の根本原因が見えてきます。経理をやめる以外の方法で解決できる問題もあるかもしれません。なぜ経理をやめたいのかを明確にしたうえで、行動に移しましょう。
経理をやめる以外の対処法では無理?
経理をやめる前にまずは他の対処法を試してみることがおすすめです。経理をやめるという決断で今後のキャリアが大きく変わる可能性があるから。嫌だからとすぐに経理をやめてしまうのではなく、慎重に検討しましょう。
経理をやめる以外の対処法は以下のとおりです。
- 経理業務の効率化に取り組む
- スキルアップに挑戦する
- コミュニケーションを工夫する
- 経理の楽しさを知る
- 同僚や上司に相談する
- 社内異動を検討する
- 転職を検討する
経理をやめる前に、まずは他の対処法を試してみることが重要です。業務の効率化やスキルアップ、社内異動などの対策で経理をやめずに問題を解決できる可能性があります。
経理をやめてしまう前に、経理の仕事が自分に合っているか考えましょう!
退職のタイミングは適切?
会社をやめる決断となったとしても、退職のタイミングは焦らないことが重要です。急いで転職しようとして自分と合わない転職先を選んでしまう場合もあるから。退職のタイミングの注意点は以下のとおりです。
- 転職することを急がない
- 今の市場価値だけで判断しない
- 自分の転職の軸を明確にする
- 転職活動に1年くらいかける心がまえをする
退職のタイミングは、個々の市場価値や市場の動向を考慮して慎重に決めることが重要です。転職の軸を明確にして、その達成のために余裕を持って転職活動を進めましょう。
経理や社会人としてのスキル・経験は十分?
経理をやめる前に自分のスキルや経験が十分かどうかを客観的に評価することが重要です。経験年数や年齢と比較してスキルや経験が十分にあると、転職後の成功確率を高めることができるから。スキル・経験のチェックポイントは以下のとおりです。
- 経理スキルの確認
簿記や財務会計の知識はもちろん、最近ではデータ分析やITスキルも求められることが多いです。例えばエクセルマクロや会計ソフトの使用経験があると有利。
- 社会人としてのスキル
コミュニケーション能力や問題解決能力も重要です。特に経理部門では他部署との連携が必要な場面が多いため、これらのスキルが求められます。
- 実務経験の評価
実務経験が豊富であれば、転職先で即戦力として期待されやすいです。例えば決算業務や税務申告の経験が豊富にあると、転職市場での評価が高まります。
経理をやめることだけ考えるのではなく、経理や社会人としてのスキル・経験が十分かどうか客観的に確認しましょう。これによってすぐ転職できるのか市場価値を高めるべきかが見えてきます。
>>経理に必要なスキル(準備中)
経理をやめて転職するときの注意点
経理をやめて転職するときの注意点は、以下のとおりです。
- 転職エージェントに相談する
- 自己分析をして転職の軸を決める
- 必要に応じて市場価値を高める
転職エージェントに相談する
転職エージェントに相談することは、初めての転職を考える経理部員にとって非常に効果的です。専門的なアドバイスやサポートを受けることで、転職活動をスムーズに進めることができるから。
転職エージェントに相談するメリットは以下のとおりです。
- 無料で利用可能
- 市場動向や自分の市場価値を把握できる
- 専門分野への転職支援をしてもらえる
- キャリアの棚卸しをサポートしてくれる
- 転職活動のスケジューリングをサポートしてくれる
- 求人を探す時間の節約になる
- 非公開求人への応募が可能になる
- 書類や面接のサポートを受けられる
- 転職活動全般への疑問や悩みを解消できる
- 選考の通過率がアップ
- 選考結果のフィードバックを受けられる
- 企業の内情を把握できる
- 転職活動の進捗管理をしてくれる
- 入社の条件交渉を代行してくれる
- 転職後のフォローアップ
転職エージェントに相談することは多くのメリットがあります。転職エージェントの利用を検討することで、より良いキャリアや転職先を見つける手助けとなりますよ。
>>転職エージェントとは?
>>転職エージェントのメリット・デメリット
自己分析をして転職の軸を決める
自己分析をして転職の軸を決めることは、成功する転職のための第一歩です。転職の軸が明確になると、自分に合った職種や企業を見つけやすくなり転職後の満足度も高まるから。
転職の軸を決める重要性は以下のとおりです。
- 自分の価値観や人生の目的を明確にすることで、仕事選びの基準が定まる
- 自分のスキルや強みを把握し、それを生かせる職種や業界を選択できる
- キャリアビジョンを描くことで、長期的な目標に向けて計画的に転職できる
- 入社後のミスマッチを防ぎ、長く働き続けられる環境を見つけられる
- 自分の軸に合わない企業からのオファーを断る判断基準ができる
- 転職の軸を持つことで、自分自身の人生をコントロールできるようになる
自己分析をして転職の軸を決めることにより、転職先でのミスマッチを防ぎ長期的なキャリア形成に役立ちます。
必要に応じて市場価値を高める
転職を成功させるためには、自分の市場価値を高めることが重要です。市場価値を高めることでより良い条件での転職が可能となり、キャリアアップのチャンスも広がるから。
厚生労働省の調査では、事務的な仕事をする転職者の採用理由の42.0%が「経験を活かし即戦力になるから」とされています。1,000人以上の規模の企業では同理由が69.1%と最も高く、転職者へスキルや経験を求める企業が多いことが分かります。
参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況(事2.転職者の採用状況)」
自分の市場価値を判断し、希望の転職先の基準に満たないようなら市場価値を高めることを検討しましょう。例えば私の場合以下のように約2年をかけて市場価値を高め、年収100万円以上アップの転職に成功しました。
- 年次決算の経験を積む
- マネジメント(後輩指導)の経験を積む
- 他部署を巻き込んだ業務改善プロジェクトを経験
- ITスキルの向上
- TOEICスコアの向上
自分の現状を理解し市場価値を高める時間をかけることは、転職の成功に重要です。スキルや資格の取得、実務経験の積み重ねによって自分の強みを増やしましょう。
経理(財務会計)からの転職に向いている職種7選
もし経理(財務会計)をやめるなら、その経験を生かせる職種を選ぶことがおすすめです。今までの経験が評価されやすく、自分にとっても経理の経験が強みになるから。経理(財務会計)からの転職に向いている職種は、以下のとおりです。
- 管理会計
- 財務
- カスタマーサクセス
- コンサルタント
- 内部監査
- 経営企画
- 営業
管理会計
管理会計は経理からの転職に向いている職種の一つです。経理の経験を活かしつつ企業の経営戦略にも関与できるため、キャリアの幅が広がります。経理から管理会計への転職がおすすめな人は以下のとおり。
- 財務データの分析・解釈能力を高めたい
- 会計と経営を結びつける経験がしたい
- 説明やプレゼン経験を深めたい
- 経営戦略などの意思決定に貢献したい
管理会計は経理の経験を生かしつつ、企業の経営戦略に関与できる職種。財務会計から管理会計への転職を目指すことは、キャリアアップの大きな一歩となります。
財務
財務は経理からの転職に向いています。企業の資金管理や投資戦略といった業務に経理で培ったスキルや知識を生かせるから。経理から財務への転職がおすすめな人は以下のとおり。
- 資金管理や投資に興味がある
- 財務分析から行動に起こせるようになりたい
- 企業の戦略について未来視点で考えたい
- 資金に関連した専門性の高い経験がしたい
財務は経理の経験を生かしつつ、企業の資金管理や投資戦略に直接関与できる職種。経理の次のステップとして財務への転職を目指すことで、キャリアの専門性が高まります。
カスタマーサクセス
経理からカスタマーサクセスへの転職もおすすめです。会計システムなどの製品・サービスを利用した経験をそのまま生かせるから。
カスタマーサクセスは顧客が製品やサービスを最大限に活用できるよう支援する職種です。経理で顧客側として製品を利用した経験は、顧客のニーズを理解し適切なサポートを提供するうえで非常に役立ちます。
経理からカスタマーサクセスへの転職がおすすめな人は以下のとおり。
- 会計システムの活用が得意
- 会計システムについて教えた経験がある
- 人に教えるたり伝えたりするのが好き
- コミュニケーションが好き
- 問題解決が得意
経理からカスタマーサクセスへの転職は、会計システムの利用経験やコミュニケーション能力を生かせます。会計システムが得意な人やコミュニケーションが好きな人におすすめです。
コンサルタント
経理からコンサルタントへの転職も効果的な選択肢の一つです。コンサルタントは経理の経験を生かしやすい仕事だから。
コンサルタントは企業の課題を分析し解決策を提案する職種です。経理で培ったデータ分析能力や論理的思考力は、コンサルタントとしての業務に直結します。経理からコンサルタントへの転職がおすすめな人は以下のとおり。
- データ分析が得意
- 問題解決が得意
- コミュニケーションが好き
- 早く成長したい
経理からコンサルタントへの転職は、データ分析能力や問題解決能力を生かせます。経理の経験が強みになりやすい仕事です。
私の同僚も経理からコンサルタントになって活躍しています!
内部監査
経理から内部監査への転職は、経理からのステップアップとしておすすめです。内部監査では経理で培ったデータ分析能力やリスク管理能力を生かせるから。
内部監査は企業内部の業務プロセスや財務報告の正確性を評価し、リスク管理やコンプライアンスの強化を図る職種です。
経理で培ったデータ分析能力や細部への注意力は、内部監査の業務に直結します。また経理の経験があることで企業の財務状況を深く理解し、より効果的な監査を行うことが可能です。
経理から内部監査への転職がおすすめな人は以下のとおり。
- データ分析が得意
- リスク管理が得意
- コンプライアンスに興味がある
- 監査に強みを持ちたい
経理から内部監査への転職は「監査」という分野で専門性を高めてくれます。データ分析能力やリスク管理能力が高い人は、その強みを生かすことができますよ。
経営企画
経営企画への転職は、経理の経験があると有利です。経理が出した財務情報をもとに、より経営判断に近づけるのが経営企画だから。
経営企画は企業の経営戦略を立案し実行する職種です。経理で培ったデータ分析能力や財務知識は経営企画の業務に直結します。経理から経営企画への転職がおすすめな人は以下のとおり。
- データ分析が得意
- 財務知識が豊富
- 提案力がある
- 経営戦略を立案したい
経理から経営企画への転職は、経理で培ったスキルや経験を生かせます。経理より深く経営に踏み込んだキャリアにチャレンジできますよ。
営業
経理から営業への転職も可能です。経理で培った分析力や数字への強さを生かせるから。数字に強い営業として、他の担当者と差別化することもできます。
経理から営業への転職がおすすめな人は以下のとおり。
- 経理経験で差別化したい
- 転職市場のニーズが高い仕事がいい
- 人に売り込むのが得意
- コミュニケーションが好き
経理から営業への転職は経理のスキルや経験を強みにできます。市場のニーズも高くキャリアの幅を広げることができるため、経理からのキャリアチェンジを考える人におすすめです。
経理をやめたい理由を明確にして適切な対処をしよう
経理をやめたいときは、まずその理由を明確にしましょう。やめたい理由が経理のせいか会社のせいかを整理して、以下のような対処法を実践することがおすすめです。
- 経理業務の効率化に取り組む
- スキルアップに挑戦する
- コミュニケーションを工夫する
- 経理の楽しさを知る
- 同僚や上司に相談する
- 社内異動を検討する
- 転職を検討する
それでも解決しない場合は転職を検討しましょう。経理をやめる場合でも、転職成功のためには自分の市場価値や転職の軸を確認する必要があります。以下の注意点を意識しておくことがおすすめです。
- 転職エージェントに相談する
- 自己分析をして転職の軸を決める
- 必要に応じて市場価値を高める
転職活動は焦ってはいけません。経理の転職の始め方は以下の記事を参考にしてください。