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- 管理会計職(FP&A)に必要なスキルは?
- 特に重要なスキルはなに?
- 管理会計のスキルはどう身につければいい?
こんな悩みはありませんか?実は管理会計職(FP&A)に必要なスキルは財務会計よりも幅広いです。なぜなら管理会計職(FP&A)は経理よりもビジネスに近く、様々な人と関わりながら仕事を進めていくから。
私は管理会計分野で働いて3年以上。経理から転職してFP&Aに必要なスキルを痛感し、それを磨いていくことに日々精進しています!
この記事では、管理会計職(FP&A)に必要なスキルについてFP&A経験者である筆者がご紹介。この記事を読むと管理会計職(FP&A)に必要なスキルが分かり、コアスキルである管理会計スキルの習得方法まで理解できるようになりますよ!
結論として、FP&Aに必要なスキルは以下7つです。
- 管理会計スキル
- 財務会計スキル
- 他部署とのコミュニケーション能力
- システム読解などのITスキル
- 会計数値を論理的に捉える問題解決力
- 臨機応変な対応力
- ビジネス英語スキル(読み書き必須)
FP&Aとは管理会計の専門家としてビジネスと関わる仕事
FP&Aは管理会計の専門家。FP&Aの主な仕事は以下のとおりです。
- 月次予算の策定
- 月次実績の予測
- 予実分析と報告
- 改善策の検討
- 将来収益やコストの試算
- 事業方針決定のサポート
- 投資判断のサポート
- その他会計数値に関する問い合わせ対応
FP&Aに期待される役割は「経営者や事業部に伴走して、会計面からビジネスの意思決定をサポートすること」です。具体的に期待されることは以下の3つ。
- 精度の高い計画策定
- 予実分析による事業の問題点洗い出し
- 有用な意思決定のための会計データ報告
FP&Aの仕事はビジネスに近く、期待される役割はかなり大きいです。管理会計を始めとした多岐にわたるスキルが求められます。
FP&Aについての詳細はこちらの記事をご覧ください。
管理会計職(FP&A)に必要なスキル7選!
FP&Aはビジネス側と関わることが多い仕事です。管理会計はビジネスに深く関わる分野で、FP&Aはその専門家として仕事をするから。
管理会計をベースとしてビジネスに関わるため、FP&A担当者には様々なスキルが必要となってきます。FP&Aの業務を円滑に進めるために必要となる主なスキルは以下の7つです。
- 管理会計スキル
- 財務会計スキル
- 他部署とのコミュニケーション能力
- システム読解などのITスキル
- 会計数値を論理的に捉える問題解決力
- 臨機応変な対応力
- ビジネス英語スキル(読み書き必須)
会計スキルだけでは足りないので注意が必要です!
管理会計スキル
FP&Aに最も必要なのは、管理会計スキルです。なぜならFP&Aは管理会計の専門家だから。例えば以下のような場面で管理会計スキルを求められます。
- 月次予算の策定
- 予実分析
- 将来収益やコストの試算
- 投資判断のサポート
上記はFP&Aのメイン業務のため、管理会計スキルは最も重要といえます。
財務会計スキル
FP&Aには財務会計スキルも絶対に必要です。管理会計は財務会計がベースとなるものだから。管理会計の数値は、財務会計の数値を集計・加工しています。
例えば月次実績の場合だと、以下のような流れで管理会計用の数値を集計していきます。
- 月次決算(財務会計)
- 月次決算を担当事業部用に再集計(管理会計)
- 毎月の指標と合うように加工(管理会計)
- 予実分析(管理会計)
このように財務会計の数値を使って管理会計は成り立っています。そのためFP&A担当者に財務会計スキルがあれば、もとの数値が出てきた背景が分かりやすくなります。
管理会計を含む経理関連分野で働くうえで、財務会計はベースとなる習得必須スキルです。
財務会計のスキルは経理の実務で身につけることが効率的!
他部署とのコミュニケーション能力
コミュニケーション能力もFP&Aには必須スキル。事業部の管理会計を担当するため、特に他部署との関わりが非常に多いからです。FP&Aは以下のように幅広い部署の人と関わって仕事をしていきます。
- 経理財務→財務会計的な論点、会計法に基づいた相談
- FP&A→チームでの関わりや上司への報告
- 法務→事業部の契約について
- 人事総務→人件費関連について
- 営業→受注、売上について
- 事業部→予実分析、予算策定、報告
- 経営層→報告、意思決定サポート
様々な立場や視点の人と仕事をするので、その時々に適したコミュニケーション能力が求められます。
システム読解などのITスキル
FP&Aはシステム読解などのITスキルも重要です。管理会計で重要なのはシステムから取得されるデータだから。具体的には以下のような場面で、システムの活用や読解力が重要となります。
- 毎月のデータ集計
- 実績が想定と異なる場合のデータ分析
- データの効果的な活用
- 管理会計業務の効率化
- 突発的な依頼でのデータ確認
システムの流れを把握しておくと、データ集計や加工・分析でかなり役立ちます!特に会計システムは経理関連では必須のため、優先して読解スキルをつけることがおすすめです。
会計数値を論理的に捉える問題解決力
問題解決力もFP&Aには重要なスキルです。事業部の予実分析や予算策定などで問題が発生した際、FP&Aは会計的な視点からその原因や改善策を検討する必要があるから。事業部で発生しうる問題の一例は以下のとおりです。
- 実績で大きく想定と異なる事象が起きた
- 予実分析の結果をうまく事業に反映できない
- 予算がうまく立てられていない
- 予算管理ができていない
- 顧客とのやり取りで会計的な判断が必要になった
FP&Aは事業部と深く関わるポジションのため、様々な問題が舞い込んできます。会計数値を論理的に捉えて問題を解決していくスキルを求められます。
臨機応変な対応力
FP&Aには突発的な依頼が舞い込むことが多いです。ビジネス側で問題が発生した時、会計面での窓口になるのはFP&Aだから。私や周囲のFP&A担当者の経験上、以下のような依頼が来ることがあります。
- 顧客との契約について会計的な試算をして
- 今後の投資に関して意思決定のためのサポートをして
- トラブルが発生したので会計面での重要事項を教えて
- 実績が想定と合わない理由が分からない
- 予実分析や予算策定に追加してこういうデータがほしい
上記は基本突発的で、対応期限も短いことが多いです。もちろんFP&Aとしての通常業務もあるので、臨機応変な対応力が重要となります。
ビジネス英語スキル(読み書き必須)
特に外資系で働くなら必須なのが、ビジネス英語スキルです。FP&Aは外資系企業に多く、管理会計分野でキャリアを築くために外資系は選択肢の1つになります。
最低限TOEIC700点程度の読み書きスキルは欲しいところ。筆者が管理会計分野で転職活動をした際には、特に外資系の求人では以下の3つを求められることが多かったです。
- 簿記2級取得(もしくはそれと同等の知識)
- 経理経験3年以上
- TOEIC700点以上
求人の要件にも出てくるほど重要なのが、ビジネス英語スキル。特に外資系だと日々のFP&Aの実務にも影響してくる場合があります。
若手の場合英語の読み書きができれば外資系への転職に影響がないことも。入社後に英語力をつけていくか、厳しければそのときに再度転職することを判断すればOKです。
管理会計職(FP&A)のコアスキル「管理会計スキル」の習得方法
FP&Aのコアスキルとなるのが、管理会計スキルです。FP&Aは管理会計の専門家として仕事をし、その役割を期待されるから。ここでは実体験をもとに管理会計のスキル習得方法をご紹介します。
私もこれらを実践して日々管理会計スキルを高めています。
管理会計の本で勉強
まずは管理会計に関する本を数冊読んで勉強しましょう。これだけで熟知できるわけではないですが管理会計の基礎は把握できますよ。管理会計の本で勉強するメリットは以下の3つです。
- コストが安い
- 管理会計の基礎を効率的に学べる
- 内容への関心度で管理会計に向いているか分かる
管理会計を勉強したことない人、管理会計についてよく分かっていない人におすすめです!
管理会計の勉強におすすめの本はこちらの記事をご覧ください。
>>管理会計の勉強におすすめの本(準備中)
管理会計の資格を勉強
本で基礎を学べたら、管理会計に関する資格の勉強がおすすめです。資格を勉強することで管理会計について網羅的に理解できるから。管理会計の資格を勉強するメリットは以下の3つです。
- 体系的にまとまっているので管理会計について理解しやすい
- 通学・通信講座を活用すると1人で勉強するより管理会計への理解度が高まる
- 管理会計に関する資格を転職活動でアピールできる
管理会計職に転職したい人、管理会計について体系的に学びたい人におすすめです!中でも特におすすめの資格は以下の3つ。
- 簿記2級
- USCMA
- 簿記1級
管理会計に関するおすすめの資格はこちらの記事をご覧ください。
管理会計職として働く
管理会計スキルの習得に最も効果的なのは、仕事で管理会計に関わること。実務で管理会計に触れられるので、効果的に管理会計を学べるからです。
具体的には以下のような職種で管理会計を担当することがおすすめ。
- 経理部の管理会計担当
- 経営企画
- FP&A
管理会計分野でキャリアを歩んでいきたい人におすすめです!実務で管理会計を経験できるので、管理会計スキルの習得スピードが格段に上がります。
社内異動なら可能性はありますが、経理(財務会計)から管理会計分野へいきなり転職するのは難しいです。その場合まずは管理会計の本や資格で勉強することをおすすめします。
経理から管理会計職(FP&A)になるための具体的な方法は、こちらの記事をご覧ください。
>>【管理会計職(FP&A)になるには?】転職成功率を高める超具体的ロードマップ
まとめ:管理会計職(FP&A)に必要なスキルを習得して、管理会計分野への転職を有利に進めよう!
以下のとおりFP&Aに求められるスキルは幅広いです。
- 管理会計スキル
- 財務会計スキル
- 他部署とのコミュニケーション能力
- システム読解などのITスキル
- 会計数値を論理的に捉える問題解決力
- 臨機応変な対応力
- ビジネス英語スキル(読み書き必須)
経営者や事業部に伴走して会計面から意思決定をサポートできるように、日々スキルを身につけることが重要。管理会計職(FP&A)は難易度が高いですが、その分期待されることも多くやりがいを持って働けますよ!
実際FP&Aですべてのスキルを習得できている人はほぼいません。特に若手のうちは、働きながらスキルを身につけていけば問題ないですよ!
管理会計職(FP&A)に必要なスキルを身に着けて管理会計分野へ転職することも可能です。しかし経理から管理会計分野へ転職するのは簡単ではないので、転職エージェントの利用がおすすめ!
経理におすすめの転職エージェントはこちらの記事をご覧ください。